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ケーススタディで学ぶビジネス日本語 第4課
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第4課 感謝
【はじめに】
ビジネスの世界では、上司や同僚に仕事で助けてもらったり、取引先の人にお世話になったりしたときなど、感謝の気持ちを表すことが多いです。
日本語での特徴的なお礼の言い方を身に付けましょう。
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【読解】
日本の会社では、お客様と電話で話したり、直接会って話したりするとき、まず、「いつもお世話になっております。」という挨拶をよくする。「お世話になっております」は「お世話になり、ありがとうございます」という意味の感謝の言葉であり、これをお互いに言うことで、気持ちよく仕事を始めることができる。
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直接会って話すときであれば、仕事の話をする前に、「本日はお忙しいところ、ありがとうございます。」や「わざわざお越しいただきありがとうございます。」と自分のために時間を割いてくれたことや訪ねてくれたことに対して、感謝の言葉を相手に伝える。
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そして、仕事の話が終わったら、「本日はお忙しいところ、ありがとうございました。」と感謝の言葉を述べ、相手の感謝の言葉に対しては「こちらこそわざわざお越しいただきありがとうございました。」とお互いにお礼を言って、会話を終える。
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また、日本の社会では一つのことに対して感謝の言葉を二度言うことが多い。一度目はその場で、二度目は次に会ったときである。例えば、ある人がご馳走してくれたとする。食事が終わったときにもちろん「ご馳走になり、ありがとうございました。」とお礼を言う。そして、翌日や次にその人に会ったときに、「昨日(先日)はご馳走になりまして、ありがとうございました。」と二度目のお礼を言う。
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このように、感謝の言葉を重ねることで、良い人間関係を築いていこうとしている。反対にそうしないと、人間関係上問題が起きてしまうこともある。例えば、ご馳走した相手から二度目のお礼を言われなかったら、「ご馳走したけど満足しなかったのかな。」と不安な気持ちになったり、「礼儀を知らない人だ」と相手を悪く思ったりする人もいる。また、世話になった人に直接二度目のお礼が言えないときには、お礼状を出したり、お礼のメールを送ったりすることが多い。それゆえ、もしお礼状やお礼のメールを送らなければ、「世話になっているのに、礼状一つ送ってこない」などと相手の気分を害してしまいかねない。
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良い人間関係を作るための感謝の言葉も、お互いの文化に理解がないとマイナスに働くことがある。例えば、お礼は一度だけという文化がある。その文化を持つ人にお礼を二度も言うと、相手に心の距離を感じさせたり、「また何かしてほしいと考えているのだろう」と思わせ、かえって嫌な気持ちにさせてしまったりすることもある。感謝の表現はどの言語にもあるだろうが、いつ、どんな場面でそれを使うかは必ずしも同じではない。その文化の違いを、文化が違う人同士で良い関係を作るために覚えておく必要があるのではないだろうか。
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●考えてみよう
1. 「お世話になっております。」という言葉にはどのような意味がありますか。
2. 感謝の言葉を繰り返したり、二度言ったりするのはなぜですか。
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ケーススタディ
今日は新しい取引先と初めての打ち合わせです。会議室の席に着く前に、取引先の人から「皆さんで召し上がってください。」とお菓子を渡されました。こんなとき、あなたならどうしますか。
End of passage.